宿題をやる気にさせるのって、ほんと難しいですよね。全然やってないのを見るとイラっとします。(自分もギリギリでやる派だったのだが…)
毎年8月の終わりになって「夏休みの宿題やった?終わってないの!?」って怒るのがイヤなので、ちょっと冷静に、やる気にさせる方法を考えてみました。参考になればうれしいです。
あ、ちなみに、「低学年向け」ですのであしからず!
まずは宿題の全貌を確認しよう
大量の宿題。やみくもに進めてもいいけど、途中で気持ちが萎えてしまいがち…。なので、まず夏休みの宿題が全部でどれだけあるのかを子どもと一緒に確認してみてください。
多くの子どもは、「え~こんないっぱい~!やだ~」と言うはず。そりゃそうだ。親の私でも思うもん。
でもここで親が同調したら失敗するので、
などとポジティブ変換するのがおすすめです。
夏休みの計画表を立てなさい…という先生もいますよね。しっかり者できちんとした性格の子にはいいかもしれません!ただ、1つでもスケジュールがずれるとやる気がなくなる子もいるので、自分の子の性格を見極めてくださいね。
夏休みの宿題って、「複数のタスクを期間内にどうやって終わらせるか」の練習だなと思うんです。大人になったときにこれができないと、仕事や生活が回らなくなる。あるいは、しんどくなる。
まあ、大袈裟ですけど、夏休みの宿題は結構大事だなって思うんですよね。
宿題することをゲーム化しよう

子どもに「宿題やった?」ときくと、たいていイヤ~な顔をしますよね。私は心ができてない大人なので、『宿題やった?とか言われる前に終わらせてよ!』と内心苦々しく思ってしまいます。(声に出てるときもあるが…)
そんな子どもが好きなことといったら、「ゲーム」です!
私もよく子どもとゲームをするのでその魅力はわかります。人がゲームにはまる理由の1つは、たぶん「ちょっとがんばったら得られる達成感」。あと、「他人と競うスリル感」かな。
なので、宿題を「ゲーム感覚でクリアしなければならないもの」に変換してみるというのもおすすめ!
たとえば、
というように。
親のタスクはなんでもいいんです。掃除や料理とか、宿題にかかる時間で終わりそうな内容がいいと思います。
同じ手を毎日使うと子どもは飽きてくるので、「勝った方が冷蔵庫のプリンを食べられる」とか、「夕飯のカツを1枚多くもらえる」とかでもいいですね。
まあ、うまくいかない日もありますけどね。
読書感想文が苦手な場合は?

読書感想文が苦手な子、まさにうちの長男です!苦手な理由は人によって違うと思いますが、うちの長男は「書くのが面倒くさい」タイプ。書くのは面倒だし、そもそも何を書けばいいのかわかってないから、苦手感が増すんだろうなと思います。
正直、個人の感想である読書感想文に良いも悪いもありません。(私の見解です)
見栄を張って、難しい本や賢くなれそうな本を読まなくていいのよ~
もし課題図書がいくつか出ているなら、子どもが興味を持てそうな内容の本を選ぼう!
さあ、あとは読んで、書くだけ!
低学年の子には、読み始める前に、「この本の中で『すごいな~!』『うれしいな!』『かわいそう!』とか思ったところに付せんを貼ってママに教えて」と伝えておくのがおすすめです。(貼り忘れたら、口頭で教えさせてくださいね。本人も忘れちゃうので)
<書き方のポイント>
1 『すごいな~』などと思った部分を抜き出し、原稿用紙に書く。
2 その部分に対して自分がどう思ったか、なぜそう思ったかを書く。
これで読書感想文はできあがり!
上記2ポイントをおさえた内容が書けていたら、短くても、誤字や文脈がおかしくてもOKです。(そこを咎めたら、今後のやる気が雲散霧消!)
作品づくりのヒントは図書館で!

工作や絵画などの作品の宿題、興味のない子にとっては苦しい宿題ですよね…。親としては「自由な発想で素晴らしいものを作ってほしい」と思うけど、天才アーティストの子どもじゃないので、そういう期待はほぼ裏切られます。
低学年の子どもは知識や経験が少ないので、「何でもいいから作って!」と言われてもアイデアが湧きにくいような気がします。(うちの子だけか?)
夏休み終了までまだ時間があるなら図書館を利用するのがおすすめ!工作の本が結構たくさんそろっていますよ。うちの長男は小2のとき図書館の本を参照して、ボールを飛ばす装置を作ってました。
※忙しくて図書館に行く暇がないなら、本を購入するのもおすすめ。下記の本は、トイレットペーパーの芯や牛乳パックで作る工作の本なので、材料を調達する手間がかかりませんよ。
小学校低学年におすすめの工作キット4選
もし夏休み終了目前で時間がないなら、工作キットを使うのも全然ありです。最近はよく考えられたものがたくさん売られているし、手順通りに作るのだって勉強になります。
「ねんどで作るガラスランプ」
ねんど遊びが好きな子におすすめ!LEDライトを入れたガラスポットの外側を、ねんどで自由にデコレーションするキットです。
ただ光るだけでなく、色が7色に変化するのも魅力。友達の工作とはひと味違った作品に仕上がりますよ。
「玉転がしゲーム 工作キット」
低学年ではまだ「クギ打ち」をしたことのある子は少ないのでは?このキットで、はじめてのクギ打ちを体験させてあげるのはどうでしょう。
玉が転がるルートを考えながら作る工程は、プログラミングの勉強にも役立ちそうですね。作ったあとも楽しめるところもおすすめです。
「クリアソープ手作りセット」
おしゃれでかわいいクリアソープを手作りできるセット。作り方はカンタン!付属のソープをレンジで溶かしてシリコン型に入れ乾燥させるだけ。色・カタチ・香りを工夫してオリジナルのソープが作れます。
宿題として提出したあとは、インテリア小物として飾っておくのもいいですね!
「スライダーコイン貯金箱 工作キット」
夏休みの作品テーマに「貯金箱」という学校も多いですよね。このキットで作れるのは、ふつうのボックス型貯金箱ではなく、コインをころころ転がすタイプの貯金箱。
お金を貯めるのが楽しくなりそうなので、お小遣いを貯める練習にも使えますね。
絵日記のネタはなんだっていい!

絵日記で困るのは書くネタじゃないでしょうか。定番ネタは、旅行・夏祭り・花火・プール遊びなどですね。低学年の場合、絵日記の宿題は少なめなので、そのあたりを書いておけば仕上がります。
もしネタがないときは、日常の中のささいな出来事を書きましょう!エッセイのように!
たとえば、「お風呂の後にどんなアイスを誰と食べた」、「好きな歌手が出ているテレビ番組を見て踊った」、「スーパーで誰に会った」、「新しいマンガを買ってもらった」とか。
絵日記はわりとすぐに書けるので後回しにしがちですが、旅行や夏祭りに行った後などにさっさと書かせておくと、親も子もあとあとラクですよ。
夏休みの宿題が終わらないかも…!

夏休みの宿題は、親が手伝わない方がいいに決まっています。
ただし、低学年のうちは別。「夏休みの宿題はちゃんと終わらせるもの」と理解させるためにも、ある程度のサポートが必要です。
新学期まであと数日しかないなら、「一緒に勉強しよう!」と言って横についたり、ご褒美作戦を使ったりして、宿題をやり終えた経験をさせてあげられるよう親もガンバ!ですよ。
夏休みの宿題をサポートするときのポイント
- ヒントを与えて誘導する!
- 手伝ってと言われるまでは見守る!(工作など)
- 「がんばっているね」と褒める!
これが高学年だったら、夏休みの宿題が終わっていなくても放置です。
「しゅくだいやる気ペン」を使ってみる!

低学年の子どもなら、コクヨのIoT文具「しゅくだいやる気ペン」を使ってみるのもおすすめです。(ちょっとお高いけれど!)
手持ちの鉛筆に機器を装着して勉強をはじめると、加速度センサーが作動。子どものがんばりを『やる気パワー』として貯めて、記録してくれるスグレモノ。
記録されたデータはBluetoothでスマホと連動して、『やる気の木』を育てたり、すごろくを楽しめたりしますよ。
コクヨが行った事前モニター調査では、約8割が「子どもが自ら家庭学習をするようになった」、約9割が「子どもをほめる回数が増えた」と回答しているので、かなり期待できそう。
2019年7月に発売されたばかりでうちはまだ使っていないけれど、夏休みの宿題が全然進まないとお悩みのご家庭は試しに使ってみてはいかがでしょう!
本体価格4,980円(税抜)※専用アプリ(iOS版のみ)は無料。購入はコクヨ公式サイトで。
なんで宿題をしなきゃいけないの?

「宿題や勉強しても意味あるの?」。これ、子どもから聞かれて困る質問の1つですよね。
多くの著名人や実業家が「勉強とは」に対する考えを述べています。そのどれもが納得できるもので、これは!という正解はないんだな~と感じます。
個人的に、私が好きなのは、下記の瀧本 哲史氏の考え方。小学生にもわかりやすいんじゃないかなと思うので、引用させていただきますね。
みなさんが学んでいるものの正体、それは「魔法」です。
(中略)
いま、みなさんは「魔法」の力で未来を変えるために、学校に通い、勉強をしています。
(中略)
どんな大発見や大発明も、すべては学校で学ぶ知識をベースに成し遂げられてきました。国語、数学、理科、社会、そして英語。これらはすべて、みなさんがあたらしい未来をつくっていくための「魔法の基礎」なのです。
勉強の目的は、いい高校や大学に合格することでも、いい会社に就職することでもありません。もっと大きな、もっと輝かしい未来をつくるために、勉強しているのです。
瀧本 哲史(京都産官学連携本部イノベーション・マネジメント・サイエンス研究部門客員准教授)
極論ですが、算数を突き詰めたら子どもが好きなゲームソフトを作れるかもしれないし、国語を突き詰めたら、好きなアイドルの歌詞を考えたり、アニメや映画のストーリーを考える仕事ができるかもしれない。
…ということですもんね。
お次は、小学生には難しいですが、太宰治もこんなことを言っています。
日常の生活に直接役に立たないような勉強こそ、将来、君たちの人格を完成させるのだ。何も自分の知識を誇る必要はない。勉強して、それから、けろりと忘れてもいいんだ。覚えるということが大事なのではなくて、大事なのは、カルチベートされるということなんだ。カルチュアというのは、公式や単語をたくさん暗記している事でなくて、心を広く持つという事なんだ。つまり、愛するという事を知る事だ。学生時代に不勉強だった人は、社会に出てからも、かならずむごいエゴイストだ。学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。これだ。これが貴いのだ。勉強しなければいかん。そうして、その学問を、生活に無理に直接に役立てようとあせってはいかん。ゆったりと、真にカルチベートされた人間になれ!
引用:『パンドラの匣』収録「正義と微笑」より(新潮文庫)
なんで宿題をしなきゃいけないの?という質問の答えは1つじゃありません。いい学校、いい会社に就職するためというのも、ある意味では間違ってないと思います。
でもそれで小学生低学年のモチベーションが上がるかな?ってちょっと疑問なんですよね。
夏休みの宿題はやっぱり大事!

夏休みの宿題は、1学期に習ったことをまとめて復習するためのもの。
でもそれ以外にも、夏休みの宿題をやる意義ってあるような気がするんです。
たとえば「与えられた課題をやり切る達成感」や、「期限までに提出するこの大切さ」など。夏休みの宿題を完遂することで、今後社会で生きていくために必要なことの基本を学べるんじゃないかなあと思います。
個人的にはわが子には、1ページずつでもいいので、毎日勉強する習慣を身に付けて欲しいんですよね。低学年のうちから、そういうコツコツ感を自然と身に付けさせてあげられたら…と思っています。
そうしたら、中学・高校・大学になっても、社会人になっても、家庭を持ったあとも、ちょっとラクなんじゃないかな~と。
まあ、少なくとも私よりは(笑)。

